ヒューマニズムというのがある。人文主義とか、人間主義とかいう西洋のアレだ。僕はちょっとああいうのには賛同しかねるの で、猿主義でいきたい。いったい、ニンゲンなんて、猿に毛が生えた(ちがうな、猿の方が毛深いから「猿から毛が抜けた」)ようなものなんじゃ ないのか。なんかちょっと知恵がついて道具を持ったりしたもんでついこの何千年間かいい気になって他の動物とは違うみたいなカオしているが、 そういう勘違いで環境破壊とかいろいろ困ったことになっているんじゃないのか。他の動物はきっとあきれていることだろう。

だいたい、僕らがやってるようなことなんてエサ場(レストランとも言うが)でエサを食べたりメスを手に入れてラブホテルとい われる寝ぐらで交尾したりボス猿みたいのがハバきかせたり—そのつもりで観察してみると猿となんら変わるところはない。このへんのことは デスモンド・モリスの「裸のサル」を読むとわかる。

で、「僕らは猿だ」という認識はじつはすばらしいことで、他の自然界の動物たちと同様にDNAの連鎖でつながれた仲間だとい うことなのだ。僕らはちょっとそういう基本的なことを想い出すべきなのだ。

人間だから何か特別だというような変な勘違いをして、トチ狂ったこ とや乱暴なことをしでかしたり自然を破壊したり子供を受験勉強に駆り立てたりお金儲けに血眼になったり難しいことを言ってわかった気になった り鰯の頭を信じたりしてる暇があったら、 

動物園にでも行って猿に学べ。